だって、だってなんだもん。

愛がなくても始まるのに、愛がないと続かない

厳しさも、愛だ。

もし、人生に大きな分岐点があるとするのなら、関西ジャニーズJr.にとって、あの日もそのひとつだったに違いない。2019年正月、大阪城ホール。そのステージに僕らは自らの将来を賭けて立った。予想を遥かに上回るファンの熱気。背中を押されるようにして僕らは歌い、踊った。そんな僕らの大切な歌。My dreams。この道で生きていくと決めた僕らの覚悟を綴った歌だ。溢れ出る涙を誰も止めることはできなかった。何故だったのか。その答えは、僕らが歩んだ道のりの中にある。

 

 

1月16日、ジャニーズJr.に22歳卒業制度を導入することが発表されたとき、私の頭のなかに素顔4の正門くんのナレーションがよぎった。

ジャニーズJr.にとっての「人生の大きな分岐点」が、“出来事”ではなく“年齢”というボーダーラインになるということ。分岐点で覚悟を持つということ、自覚を持つということ、責任を持つということ。

 

 

キムタク主演の正月特別ドラマ「教場」は、“警察官としての人材を育てる”のではなく“警察官として適性のない人間をふるい落とす”場所だった。

ジャニーズ事務所はどうだろうか。アイドルとしての人材を育てているのか。アイドルとして適性のない人間をふるいにかけているのか。ジャニーズ事務所が大事にしている(していく)のは、生まれながらの輝きか、努力を続けて放たれる光か。

 

 

「ジャニーズJr.」とくくられる少年たちは数多いる。雑誌に載らないぐらいの、ペラっペラの衣装でステージの脇で一生懸命踊っているちびっこも「ジャニーズJr.」だし、CMもレギュラー番組も雑誌の表紙も飾る人気があるなにわ男子も「ジャニーズJr.」。端から見たら、くくりは同じ“ジャニーズJr.”。

90年代のJr.黄金期と言われる時代を経て、今や色んなグループができて勢力もあるジャニーズJr.戦国期。タッキー副社長の目の及ばない部分もあるだろう。そのなかで、22歳というハッキリとしたボーダーラインが出来たのは、…ある意味良かったのかもしれないし、ある意味残酷でもあるなとも思った。22歳卒業制度が発表されたときは …ハ? って思ったけど、色々と色々な面を考えて咀嚼してみたら、22歳という一般で言う大学卒の年齢を一区切りにして将来を考えようという方針は良いことなのかもしれないと思えるようになった。

 

ただ、私が気になったのは、公式発表の中の一文『個人の適切な進路』という言葉。22歳までに芽が出なかったらサヨウナラ。「君はジャニーズという道は“不適切”でした。お疲れさまでした。」……退所コースになるということはこう言い渡されるのと同義ということか。

逆に、双方合意のうえで22歳以降もジャニーズJr.として活動し続けることになるのも、ある意味酷だ。活動し続けてもデビューできるという約束がされるわけでもない。ただ、事務所にいていいですよ という許可が降りる。たったそれだけ。「この道が君にとって不適切ではなさそうだよ。続けたければ続けてもいいよ。将来の保証はしないけど。デビューできなくても自分の責任だからね。」ってだけ。

厳しい世界だ。ただ、厳しさも愛だとも思った。

 

そこそこお仕事が貰えて、そこそこ稼げて、そこそこ名が知れてる子たちほど、ステージに立ったときの景色を捨てることができないままずるずると活動を続けて、「ジャニーズJr.」の肩書きを外して一般人に戻るのが難しいのかもしれない。この“そこそこ”が残酷。

 

ドラマや舞台に出れること、グループを組むこと、売れること。それは、偶然と、必然と、才能と、タイミングと、運。それと、努力(と言っておきたい)。

 

いつか自分がドラマや舞台に出られたら。いつかグループに入れたら。いつかファンがもっと増えたら。いつか。いつか。いつか…。“クビ”を言い渡されることのないJr.は、「そして僕らは夢を追いかけた 叶うかどうかも分からないまま どうせ世界は夢現だから 嘘のような願いを打ち放った 希望で迷いさえも騙し続けて また明日へ明日へ明日へ明日へと切り開いてく」・・・・・・・

 

 

残酷なことを言ってるなって自分でも思う。でも、クビを言い渡されることのなかった今までと、22歳というひとつのボーダーラインがあるこれからとでは多少なりとも「ジャニーズJr.」として活動する(※働く、稼ぐ)意識は違ってくるんじゃないかなと一般人ながら思うんだ。そりゃ、アイドルを目指してジャニーズJr.になった子たちが「君はこの道は不適切です」って言われるのを想像したらとても心痛いけど、“自分には縁がない場所だ”って人から言われることも、それを自覚することも、…いや…、自覚できるようになることも人生に必要なことなんじゃないかなと。

残酷だけど、厳しいけど、それがジャニーズ事務所が芽の出ないジャニーズJr.に最後に与えられる愛なんだよ、きっと。

 

 

22歳卒業制度が施行開始される2023年3月、言い方はアレだけど、“どのレベルの子までが残れるのか”だね。そして、どのレベルのジャニーズJr.がデビューできてるか、だね。………こっっっわ!!!(笑)!!!自分で言ってて怖~~~!!!!!は????怖~~~!Xデーやん。

 

 

 

 

 

これからジャニーズJr.を辞めることになる未来の君たちへ。

ジャニーズのアイドルにはなれなかったかもしれないけど、あなたは今からジャニーズのアイドル以外の何にでもなれるんだよ

 

 

 

 

自担へ。

絶対デビューしような~~~~~!!!!!!!